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尾道市東土堂町の千光寺公園“文学のこみち”に建立されている「金田一京助歌碑」です。 |
盛岡市に生まれる。東大文学部言語科卒。元日本学士院会員。
「アイヌの研究」「アイヌ叙事詩ユーカラの研究」などの著述がある。この和歌は昭和30(1955)年尾道に来遊の際の作である。 |
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ユーカラ(アイヌ語で、詞曲の意) |
アイヌに口承されてきた叙事詩。棒で拍子をとり、節をつけて語る。
狭義には、少年ポイヤウンペの武勲・遍歴を物語る長編の英雄叙事詩をいう。広義には、自然神・人文神が来歴などを語る形式のカムイユーカラを含む。 |
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わすれて いこへり |
たびのつかれを |
やどの こよなきに |
かげともの をのみちの |
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金田一京助 (きんだいち きょうすけ:1882-1971) |
言語学者・国語学者。岩手県盛岡市の生まれ。春彦(1913-2004)の父。
1922(大正11)年国学院大教授。1941(昭和16)年-1943(昭和18)年東大・国学院大教授。ユーカラおよびアイヌ語研究の基礎を築いた。1954(昭和29)年文化勲章受章。著「アイヌ叙事詩ユーカラの研究」「アイヌ叙事詩ユーカラ集」「国語音韻論」など。 |
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「文学のこみち」を下ってきて5番目の歌碑が物十返舎一九歌碑で、次の6番目がこの金田一京助歌碑でした。
金田一京助の名は国語にも疎いわたしが学生時代手にした国語辞典編纂者であったことで(わたしは単に名前を)記憶の外には追いやれない学者だったのです。
言語学者が和歌を詠んでも何の不思議もないのでしょうが、辞書の編者が先に来ていました。 |
11.04.04裕・記編集 |