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尾道市東土堂町の千光寺公園“文学のこみち”に建立されている「松尾芭蕉句碑」です。 |
うきわれを 寂しがらせよ 閑古鳥 |
この碑は、寛政4(1792)10月12日、尾道に滞在していた俳人・長月庵若翁(ちょうげつあんじゃくおう:1734-1813)が当地の俳人52人と先師芭蕉の百回忌を営み句会を催した。(閑古鳥句碑、千光寺赤堂下) |
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(憂き我を)もの憂いわたしを寂しさを楽しむ境地へと誘ってくれよ閑古鳥(かっこうの異称)、という句で、元禄2(1689)年伊勢の長島で詠んだ「うきわれをさびしがらせよ秋の寺」を推敲し、この句は『嵯峨日記』に載せた句だそうです。 |
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松尾芭蕉 (まつおばしょう:1644-1694) |
江戸時代前期の俳人。伊賀(三重県)出身。名は宗房。通称は忠右衛門。別号に桃青(とうせい)、坐興庵,栩々斎(くくさい)、花桃園など。京都で北村季吟(きぎん:1625-1705)にまなぶ。
江戸にでて宗匠となり、1680(延宝8)年深川に芭蕉庵をむすぶ。1684(貞享元)年の「甲子吟行(かっしぎんこう)」「野ざらし紀行」をはじめ「笈(おい)の小文」「おくのほそ道」などの旅をへて、不易流行の思想、わび・さび・軽みなどの蕉風にたどりつく。作句は没後、「冬の日」「猿蓑(さるみの)」「炭俵」などの七部集にまとめられた。旅先の大坂で病死。命日を時雨忌(しぐれき)という。 |
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「文学のこみち」を下ってきて千光寺境内に建立の竹田、竹下、伯秀、えい紅碑が16番目で、次の17番目がこの松尾芭蕉句碑で、千光寺本堂下に降りた処に建立されています。
松尾芭蕉が尾道に来たということは聞いた事がないな〜と思い説明板を読むと(芭蕉の顕彰に尽くした)長月庵若翁が滞在し尾道の俳人と百回忌を営んだ事に因んで、芭蕉の句碑が建立されたようでした。 |
11.04.15裕・記編集 |