(きりん)
麒麟: |
中国古代の想像上の獣(けもの)。体は鹿、尾は牛、蹄は馬、額は狼。頭に肉に包まれた一本の角があり、体の毛は黄色、背には五彩の毛があります。翼をもってよく飛び、生草は踏まず、生物は食わないといわれています。
聖人が出て王道が行われた時に現れると伝えられてもいます。一角獣。〔一説に雄を「麒」、雌を「麟」とする説もあります〕。龍、鳳凰、亀とともに四霊獣の一つとされています。 |
(りゅう)
竜(龍): |
想像上の動物。胴体はヘビ、頭にはシカのそれに似た角が2本あり、口のところに長いひげを生やし、背には81枚の堅い鱗をもち、4本の足にはそれぞれ5本の指を備えた巨大な爬虫類として描かれています。タツともいわれています。中国では、古来鱗虫の長とされ、麟(りん)、鳳(ほう)、亀(き)とともに四瑞(しずい)の一つとして神霊視されました。
仏教では八大竜王といって8種の竜王がいるが、そのなかの娑伽羅(しゃがら)竜王が海や雨をつかさどるとされることから、航海の守護神や雨乞いの神として信仰されています。わが国の民間で、雨乞い祭りの際に、竜が住むという池の水を用いたり、またその池で行われたりするのは、この信仰と同一のものと考えられます。 |
(ばく)
獏: |
中国から日本へ伝わった伝説の動物。人の夢を喰って生きるといわれ、この場合の夢は将来の希望の意味ではなくレム睡眠中にみる夢で、悪夢を見た後に「(この夢を)獏にあげます」と唱えるとその悪夢を二度と見ずにすむといわれています。なお中国の獏伝説では悪夢を食らう描写は存在ていません。
体は熊、鼻は象、目は犀、尾は牛、脚は虎にそれぞれ似ているとされています、その昔に神が動物を創造した際に、余った半端物を用いて獏を創造したためといわれています。 |